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蓋札道中記⑤広島・大洲雨水貯留池

※今回はネタバレ注意です。先入観なく見学をしたい方はお気をつけ下さい。

マンホールカードは「配布場所に行かないと貰えない」という鉄の掟によって難易度がそれぞれ異なるのが面白いのですが、その中でも「最難関」と思われるのが…。

施設見学が条件になっている系。

神戸市の東水環境センターや北九州市の日明浄化センターなどは「見学された方に配布します」という決まりなので予約を取って見学に参加しないと貰えません。他にも富岡製糸場で貰えるカードは施設内の売店が配布場所なので料金を払っての見学が必須になります。

面白いけど大変だよね!

さすがコンプリート至難の業と言われるカードシリーズだけあります。その入手困難な中でもかなり人気がありそうなのが広島市の発行している「カープ坊や」のマンホールカード。これが、施設見学をしないと貰えません。

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こんなコースターにもなっているような人気の蓋。そりゃ、やっぱりファンは欲しいでしょう。私だって産まれたときからカープファンですからね!野球そのものに詳しくないけど、それでも心はカープファンだからね!

1 野村
2 正田
3 前田
4 江藤
5 金本
6 ロペス
7 緒方
8 西山
9 佐々岡

このくらいの時代で止まってるけどカープファンだから!

いやいや苦節25年、ようやく強いカープが戻ってくれて嬉しいですよ。もうその間の私はコールドスリープ状態だったということで許していただけないでしょうか。ええ。カープ最高。なのでマンホールカードも欲しい!困難を乗り越えてでも欲しい!

…てなわけで「大洲雨水貯留池」(おおずうすいちょりゅうち)という聞きなれない施設に見学申し込みをすることにしました。しかし何処にあるんやろこの施設…。雨水を溜めるんだから、山の中だろうか、それとも下水施設なんだからやっぱり河口とか海の近くだろうか…。

あれ?

これ、場所が広島市民球場(現マツダスタジアム)と一緒やぞ?

そうなのです。調べて初めてわかりましたが、大洲雨水貯留池とは、実はマツダスタジアムの地下に存在する施設だったのです。



スタジアムのッ…!地下にッ…!
知られざるッ…!巨大な下水施設ッッ…!!

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なんだか無闇にワクワクしてきますね。

いや別にそこで誰かが戦うわけではないんですけど、誰もが知ってるプロ野球チームのホームスタジアムの地下に謎の施設があるってシチュエーションがいいじゃないですか。


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てなわけで新幹線に乗って広島市までやって来ましたよ。さすが好調カープの本拠地。なんだか街全体に活気があるように感じます。


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タクシーにて球場に到着。午前10時前にもかかわらずマツダスタジアムにはナイターの当日券を求める人達で早くも行列が!暑さに負けない熱気が満ちております広島市。

そんなプロ野球ファンの皆さんとは全く別の用事でスタジアムにやって来た私。ぐるっと球場を回って裏手に行くと…ありました。


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見学集合場所の「大洲雨水貯留池」です。まさかね、野球以外の目的で球場をウロウロしてる人がいるとは、カープファンの行列の人も思わないんじゃないでしょうか。

しかし夏休みだからでしょうか、平日にも関わらず見学者はざっと見ても20人程度いる模様。社会科見学なのか、はたまた私のようなカード目的なのかはわかりませんが、結構な人数でいよいよ謎の地下施設に出発であります。案内役の職員さんの誘導で巨大なエレベーターへと全員で乗り込み、いざ地下へ!





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うわぁ…。



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こ、これは…。



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圧倒的なメガテン感。


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まさかこんな巨大施設が球場の地下にあるなんて…。外は真夏で暑いですがこの地下施設はひんやり涼しい。異世界ですね。日常の近くにある異世界。突然広がるRPG的空間。こういうのそそりますよね。問答無用で興味が湧きますよね。


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さてここらでお勉強。この「大洲雨水貯留池」は大雨などによる同地区への浸水被害を防ぐために建設されたもので、下水道を通して雨水などを一時的に溜めておくことが目的の施設です。新球場の建設に先駆けて地下にこのような下水施設をこしらえていたわけですなぁ。

つまりこの施設は広島市を水害から守る施設!

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誰がうまいこと言えと。

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なんだってこんなピッタリな名前の選手が存在しているのでしょうか。

コピー考えた人、天才ですね。ちなみに下水道選手、「今、ちょっと二軍に…」と案内の職員さんが申し訳なさそうに喋っておられました。一軍復帰頑張って!


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さて、それではいよいよその「雨水を溜めておく巨大スペース」に入ってみることに。貯留池は2つあるそうですが、そのうちの一つにドヤドヤと見学者が階段登って入場します。ちょっとその前に…。





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ターミナルでセーブしとくわ。

だって中にアバドンとかアルシエルとか居そうなんだもん…。


とかゲーム脳全開でワクワクしながら貯留池に入ったわけですが…。




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広い!

そして魔王とかいないけど臭いはそれなりにきつい。そらそうですよね。雨水をそのまま溜め込むんですから。床は泥で滑りやすくなっていますが、これでも見学スペースのために清掃をしてくれているそうです。確かに見渡してみると泥が一面に積もっていますね。こういった泥を排出する穴があったり、それを積載するトラックが入れるようにエレベーターが大きく設計してあるわけですな。

ところで何やら案内役の職員さんがクイズを出題。こういった泥の中に転々としている白い物体、あれは何だと思いますか?…とのこと。白い物体…?

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暗がりなので目を凝らさないとわかりませんが、確かにあります白い物体。


これは…もしかして…。




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もやし!

なんと泥の中からモヤシが芽を出しているではありませんか。さすがはお好み焼きの聖地・広島。雨水と一緒にどこからともなく入り込んだモヤシの種が、光のない場所でも育つ性質からこうして顔を出しているわけですな。いや~面白いね。機能を追求した巨大な施設にもどこからか個性が滲み出てくるもんです。

面白いといえば、先程の場所で職員さんに教えてもらった「遊び心」。

「このちょうど上あたりがセンターの守備位置なんですよね…」

と言われて天井を見上げると…。

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センターの位置に赤い丸


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面白すぎるよ大洲雨水貯留池!



そんなわけで地下施設を堪能いたしまして、外へ出て球場の外周をてくてく歩いて…。

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カープのデザインマンホールを十分に堪能いたしまして…。


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見学終了でございます。最後にマンホールカードを手渡ししていただきました。


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デザインの好み ★★★★★
周辺観光充実度 ★★★★
駐車場スペース ★★
総合入手難易度 ★★★★★

※全て私の主観です

デザインが満点なのはカープファンの贔屓目だからしょうがない。それを差し引いても見事な絵柄だと思いますよ。カープ坊やはあんまり媚びてないのがいいんですよね。「おどりゃあ!」って感じでぶちくそ打ちにかかってる構図が素敵です。

周辺観光といえばちょっと足を伸ばせば広島の有名所が目白押し。ただ駐車場スペース的には球場ですから周辺のパーキングはほぼ有料みたいです。この点は評価に悩むところですな。私は駅からタクシーを使いましたが、この道程は「カープロード」と呼ばれる有名な道なので、ゆっくり歩いてみるのも一興かと思います。

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カード貰うのに見学必須だし予約制だし平日限定だしでやたらハードルの高い場所ですが、見学そのものは実に面白いです。最初は「暑いしダルいし見学の1時間長いかもな…」とかチラッと思っていたのですが、なんのなんの。普段ならまずお目にかかれない施設のスケールや工夫に圧倒されっぱなしでした。大洲雨水貯留池、街を洪水から守るスタジアム地下の巨大施設。カードも貰えて一挙両得って感じでした。お勧めです。



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